【完】白のあなたに恋をする







「知りたくない?」


「…知りたい。」



私は自然と口にしていた。


ずっと知りたかった。


白のこと…、知りたいんだ…。



「杏!今から七橋くんのとこ行こうよぉ!」


「れな…?」


「杏、ほんとは会いたいんでしょ?
ね、…だったら、会いに行って七橋くんの口から聞くべきだと思う…。」



「れなっ…」



「大丈夫だよっ、私は…いつでも杏の味方!一緒についてくよ!

そばにいるよっ…!」


「うん…うんっ!」



涙が出そうだった。



うれしくて、うれしくて…ただそれだけだった。




「よし、白のところに…行こうっ…」


「うんっ…!」






私たちは教室を出た。



白に、会うために。








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