【完】白のあなたに恋をする
コンコン…
「し、失礼します…。」
私は踏み出した。
中に入ると、四つベットがあったけど、そのうち二つのベットは空席だった。
きっと、カーテンがかかっている端のベットには白が…。
「おや、かわいいお嬢さんだなぁ、そこにいる坊やに会いにきたのかい?」
話しかけてくれたのは、60歳くらいだろうか?
雰囲気がよいお爺さんがいた。
「こんにちわっ…、はい、私の友達でして…」
「そおかいそおかい、じゃ、邪魔しちゃわるいから、ここを出るよ、ゆっくりしていってな。」
「えっ、そんなっ…」
「いいんだいいんだ、ゆっくりしていってな。」
「あ、ありがとございますっ…」
そしておじさんは病室を去った。
「…杏?」
「白っ…!」