【完】白のあなたに恋をする
「杏…、何度も言うけれど
俺には、残っている時間が少ない。」
白…?
ズキッと痛みが走る。
「…ごめん。こんなことが言いたいんじゃないんだ。
ただ俺は、お前と残りの時間を埋め尽くしたい。」
「白…」
「…それは、お前にとって残酷な置き土産かもしれない、けど、俺はお前の側にいたい。」
白の目がきらきら光る。
綺麗な、瞳。
真っ直ぐ、私だけを見つめている。
その目に私は答えるように、
「――っ!?」
白にキスをした。
――私は、あなたの側にいます…。
そう伝わるように。