【完】白のあなたに恋をする
あぁ…、やっぱり。
と、思ったと同時に私は後悔した。
やっぱり聞かなければよかった、と。
私が下を向いていると、白は私の頭に手をおいて、そのまま優しい手つきで撫でた。
「…二人は、付き合ってたの…?」
「…あぁ。」
あぁ…、なんで私、自分で首を絞めるような真似をしてるんだろう。
寒さのせいか、私の手がいつのまにか震えていた。
白は私を励ますように頭を撫でる。
「…杏、でも、それは昔のことだ。
今、俺がそばにいたいのは…杏だよ。」