【完】白のあなたに恋をする
――――…
そうして時間が少しずつ過ぎ、
それと同時に白と唯さんの姿を見るのが嫌で、
私は二人の一歩後ろに下がって、下を向いて歩いていた。
ドン!
「ぶっ…!?」
何か、大きくて固いものが私に直撃した。
「杏?大丈夫か?」
上を向いて見ると、どうやら私があたったのは白の大きな背中だったようだ。
そっか…、下向いてたから前が分からなかったんだ…。
周りを見回すと、マンションがたくさんある場所についていた。
ここって…
「ふーっ!私の家にとうちゃーくっ♪
まだ、白くんたちといたかったな♪」
「唯さん…の家…」
そっか…、そんなところまで来てたんだね。
私ったら本当にぼーっとしてたんだな…。
「ほら、唯ん家に着いたんだから、ここでバイバイな。唯。」
「え~!そんな冷たいなぁ!
あっ!そうだ!二人とも私の家によってかない!?」
え…、唯さんの家…??