【完】白のあなたに恋をする
「杏!おっはよ!」
「あっ、宏くんおはよっ!」
…あれは、白くんの彼女の杏ちゃんと…、
隣の男は、…誰?
杏ちゃんの席の側にいる男は、
私の苦手なタイプで、ひたすら元気な男だった。
だけど、見た目はなかなかで、整った顔に、それにひきたたせるような短髪。
無駄に大きい背丈に、無邪気な雰囲気。
私から見ても、そこらへんの女にはモテそうな感じ。
なのに…、あれから数分はたつけど、
周りにはそいつに話しかける女はいるのに、そんなのはそっちのけで…
「なんで…あの憎たらしい杏ちゃんばかり…。」
…………そうか。
なるほどね…、これは使えるかもしれない。