【完】白のあなたに恋をする
「…そう…、でも、杏ちゃんは違うみたいだよぉ…?」
は?んな訳ない。
…さっきから唯は何を言ってるんだ…?
「唯…」
「あーあっ!仕方がないからっ、白くんには見せてあげるよ…。」
唯はスカートのポッケからごそごそと携帯を取り出して開き、
しん、とした空き教室にはカチカチと、携帯のボタンの音だけが響く。
やっと音が止まったと思ったら、
今度はにやっと、笑いながら携帯を俺に差し出しながら至近距離まで近づいて来た。
「…これでも、そんなこと言える…?」
「………っ!?」
これは…っ
「嘘…だろ…っ!?」
「ざーんねん…、ほんと。
あっちも楽しんでるみたいだし…、
白くん…、私たちも…楽しもう?」
唯はそう言うと、力が抜けた俺に、さらに近づき…、
そして――――…
【白side/】