【完】白のあなたに恋をする
「こらっ…!葵(アオイ)!
落ち着きなさい!彼女が困ってるじゃないか!!」
その声が聞こえたとき、さっきまで私の両肩を掴んでいた感触がなくなった。
目を開けると、この人もさほど白のお母さんと思われる人と歳が変わらないであろう。
あまり老けてはないけど、しわがうっすらと出来ていて、175cmはある男性だった。
その男性は、白のお母さんを私から無理やり離したようだ。
「うっ…ごめんなさいね…。気が…動転して…。」
「いえ…っ、こんな状況なら…私もなりますから…」
女性は申し訳なさそうに謝り、そして無理やり自分を落ち着かせたようだった。
「あの…失礼ですが…白の…ご両親ですか…?」