【完】白のあなたに恋をする
白の薬指に、ペアリングをはめ終えて、
そう伝えた。
精一杯の気持ちを込めて…。
白はそれに応えるように、
私をギュッと力強く抱きしめた。
「雪…、大きくなってきたな。」
「ん…。」
「なぁ、杏…俺はお前を愛してる。」
白は私を抱きしめながら告げた。
「あの時…、俺が死にかけのとき、
お前が俺を"愛してる"って言ってくれたな…。」
「!」
あれ…届いてたんだ。
「…本当は俺が先に言いたかった。
口で…、お前に言いたかった。
…いいところはいつも杏にこされるな。」
そんなことない、と私は言いたかったけれど、
白の抱きしめる力が強すぎて、
私はただ聞くことしかできなかった。