恋が叶うまで
「‥」
「‥」
なんなのこの沈黙‥。
テレビの音でなんとかなってるけど‥。
「♪~♪~♪」
「「!!」」
あたしたちは携帯が急に鳴り出して
びくっと体を揺らした。
「‥電話なってんぞ」
「わ、わかってるし‥」
電話の表示には遥奈の名前。
「もしもし~」
「今家の前来てるんだけど~!」
嘘‥、もうそんな時間?
時計を見たら7時45分。
あれからもう15分も経っていた。
「ごめんごめん!
今からでるね!」
電話を切れば鞄を持って急いで玄関に行った。
「ちょ、輝羅はやく!」
「なんで女子って電話出るとき声変わんの?」
「し、知らないよ!」
輝羅は笑いながら先に外へ出た。
あたしも追いかけるように外へ出た。