月を見ながら
駅に向かって足を向けた


その時


キィーー…


後ろから

そんな音と同時に

自転車が真横に止まる



「…あ…ぶっな…」


男の声がした


「ごめん…よそ見してた…大丈夫?」


男が私を見る


紺色の髪



空のような青い目




くっきりとした二重



高い鼻



それはまるで異国の美男子を漂わせる容姿

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