腐った日常生活はライ腐(フ)と詠む。
そして運良くベンチの隣にあった自動販売機 に110円を入れ、天然水を一つ買う。
水色のキャップを開け、冷たい水で乾いた喉を潤す。
「生き返るーー…」
思わず出てきた言葉は微妙に掠れていて、少し眉を顰める。
ヤケになりながら残りを一気飲みし、飲み干したそれをカゴの中へと投げる。
それから5分程経っただろうか。
息をつき、帰りのルートを頭の中で確認して、眼前を見据える。