紺碧の海 金色の砂漠
~*~*~*~*~
「舞、眠ったのか?」
「え? ……あ、ちょっとウトウトした。でも、大丈夫よ」
昼食と夕食の時間以外はすべてベッドの上で過ごしている。
(セルリアン島のリゾート・スパを貸し切る必要ってなかったんじゃ……)
密かに舞が疑問を持ち始めたころ……。
疲労困憊で浅い眠りに引き込まれそうになった舞に、ミシュアル国王は声をかけた。
『“アルワァドゥ サハーブン ワ アルフィアル マタル《言うは易し、行なうは難し》”だと知っている。だが私は、すべての敵からお前を守り、あらゆる困難を排除して、共に歩く未来を約束する。――アッラーの神に誓って』
「ア、アル? 最後しかわからなかったんだけど……」
「この命尽きるまで、抱くのはお前ひとりだと誓ったのだ……不満か?」
舞はゴクリと唾を飲み込んだ。
「ふ、不満じゃない。けど、今夜はこれくらいで眠って、また明日ってことで」
「安心致せ、舞。お前はゆっくり眠るとよい」
「それって、どういう意味?」
「知りたいのであれば、教えてやろう――」
眼下に広がる紺碧の海で泳げる日は果たして来るのだろうか?
そんなことをチラッと考えつつ……舞は、琥珀色に艶めく情熱の海に身を投じた。
紺碧の海 編 ~fin~
――金色の砂漠 編へ続く――
「舞、眠ったのか?」
「え? ……あ、ちょっとウトウトした。でも、大丈夫よ」
昼食と夕食の時間以外はすべてベッドの上で過ごしている。
(セルリアン島のリゾート・スパを貸し切る必要ってなかったんじゃ……)
密かに舞が疑問を持ち始めたころ……。
疲労困憊で浅い眠りに引き込まれそうになった舞に、ミシュアル国王は声をかけた。
『“アルワァドゥ サハーブン ワ アルフィアル マタル《言うは易し、行なうは難し》”だと知っている。だが私は、すべての敵からお前を守り、あらゆる困難を排除して、共に歩く未来を約束する。――アッラーの神に誓って』
「ア、アル? 最後しかわからなかったんだけど……」
「この命尽きるまで、抱くのはお前ひとりだと誓ったのだ……不満か?」
舞はゴクリと唾を飲み込んだ。
「ふ、不満じゃない。けど、今夜はこれくらいで眠って、また明日ってことで」
「安心致せ、舞。お前はゆっくり眠るとよい」
「それって、どういう意味?」
「知りたいのであれば、教えてやろう――」
眼下に広がる紺碧の海で泳げる日は果たして来るのだろうか?
そんなことをチラッと考えつつ……舞は、琥珀色に艶めく情熱の海に身を投じた。
紺碧の海 編 ~fin~
――金色の砂漠 編へ続く――