紺碧の海 金色の砂漠
そのままゆっくりとお互いの唇を重ねてきて……ふいに強く吸われる。キスはタイミングや仕草に癖があるんだ、と舞は初めて知った。

ミシュアル国王のキスにもだいぶ慣れてきて……。
 

「あっ……あぁん。アル、それ以上は」


唇だけのつもりが、彼の手は知らぬ間に水着をずらし、舞の胸に直接触れていた。

それこそリズミカルに、舞の感じるポイントを的確に刺激してくる。


「どこでも幸せと言ったではないか?」

「そっそれは……手、を」

「手を、こうすればよいのか?」


言うなり、するりと今度は水着の下に滑り込ませた。


「ひゃあんっ! バカぁ……アルのえっちぃ」


見る間にスルスルと下を脱がせ、砂浜に押し倒してくる。

いくら誰も見ていない、とわかっていても、真昼に外で裸になるのは抵抗を感じて当然だと思う。だが、舞の抗議を軽く無視して、彼は舞の膝を割り、その部分にキスしてきたのだ。

ひとしきり、口付けて舞がフラフラになったところにミシュアル国王の言った言葉――。


「舞……私の上に乗ることを許す」


許されてもヤダ、と言いたい反面、しょうがないなぁと思えてしまうのが“愛”かも知れない。 

その後、舞は“愛を籠めて”ミシュアル国王をお尻の下に敷いたのだった。


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