紺碧の海 金色の砂漠
(6)情熱の国へようこそ
(6)情熱の国へようこそ
「まあ、では陛下がおひとりで帰国されてしまわれるのですね……妃殿下もお寂しいでしょう」
舞の前にアイスティが入ったグラスを置きながら、驚いた声をあげたのはクロエ・アディソンである。
国立リゾート・スパの女性バトラーだ。アメリカ系アズウォルド人の彼女は、舞と遜色ない身長で肌は白く、スタイルもいい。クアルンに行くとモテるタイプかも知れない。
普段、女性のことなど口にしないミシュアル国王も、
「クロエは素晴らしく気の利く女だ。このような島でバトラーなどさせず、私なら王宮にあげて仕事を与えるだろう」
なんてことをボソッと言っていたくらいだ。
(ま、まさか……側室、ううん、第二夫人にしたいから連れて帰る、とか!?)
舞は一瞬、びびったが……。
でも、クロエは既婚者で子供もいる、と知りホッとした。ちなみに、彼女の夫もこのリゾートでバトラーをやっているという。
「残念だったね、アル」
そんなふうにからかうと、
「馬鹿者! お前は私を、そのように見ておるのか!?」
と半分本気で怒ってしまい……。
そのまま、「お仕置きだ」とか言い始めて、昼間からあーんなことやこーんなことを、やらされる羽目になったのだった。
(一日五回や六回平気だもんねぇ。アルのジャンビーアって元気良すぎだと思う)
「まあ、では陛下がおひとりで帰国されてしまわれるのですね……妃殿下もお寂しいでしょう」
舞の前にアイスティが入ったグラスを置きながら、驚いた声をあげたのはクロエ・アディソンである。
国立リゾート・スパの女性バトラーだ。アメリカ系アズウォルド人の彼女は、舞と遜色ない身長で肌は白く、スタイルもいい。クアルンに行くとモテるタイプかも知れない。
普段、女性のことなど口にしないミシュアル国王も、
「クロエは素晴らしく気の利く女だ。このような島でバトラーなどさせず、私なら王宮にあげて仕事を与えるだろう」
なんてことをボソッと言っていたくらいだ。
(ま、まさか……側室、ううん、第二夫人にしたいから連れて帰る、とか!?)
舞は一瞬、びびったが……。
でも、クロエは既婚者で子供もいる、と知りホッとした。ちなみに、彼女の夫もこのリゾートでバトラーをやっているという。
「残念だったね、アル」
そんなふうにからかうと、
「馬鹿者! お前は私を、そのように見ておるのか!?」
と半分本気で怒ってしまい……。
そのまま、「お仕置きだ」とか言い始めて、昼間からあーんなことやこーんなことを、やらされる羽目になったのだった。
(一日五回や六回平気だもんねぇ。アルのジャンビーアって元気良すぎだと思う)