紺碧の海 金色の砂漠
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日が完全に沈みきった頃、本島からヘリの到着を告げられた。

シャムスが到着したのである。

すると、舞の胸にフッと悪戯心がよぎり……。


「妃殿下、女官シャムス・ビント・サルマーン様以下、お付きの方がご到着されました」


木枠の引き戸の向こうに人の足が見える。


「ダーウードも一緒なの?」


舞の質問に答えたのはクロエであった。


「いえ。ですが、アバヤを着用なさってくださいませ。戸をお開けしてもよろしいでしょうか?」

「ええ、どうぞ」

 
衣擦れの音がした。

シャムスなら、きっちりとアバヤを着込み、ヒジャブをかぶってニカブで口元を覆ってることだろう。


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