紺碧の海 金色の砂漠
でも、せっかくやって来た南の島のリゾートである。ミシュアル国王の命令で男性はひとりもいない。

ここは一つ、パアーッと思い切って楽しまないと、こんなチャンスは二度とないかも知れない。

そんなとんでもないことを舞は考えた。


ということで、舞がアバヤの下に着ているのは、ミシュアル国王お気に入りの純白ビキニ。


「はぁーい! シャムス、ようこそアズウォルドへ!」


舞はバッとアバヤを脱ぎ捨て、シャムスを振り返った!

予想どおり、アバヤ姿のシャムスはよかった。だが、彼女の横に――なぜかヤイーシュがっ!!
 

「ア、ア、アーイ……」

「……」
 

シャムスはひたすら「ア」を繰り返している。

ヤイーシュは口を開けたまま固まっていた。

クロエはどうしたらいいのか判らない、といった風情でオロオロしている。


(なっ! なんでヤイーシュがここにいるのよぉーーーっ!)


舞は心の中で絶叫した。


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