紺碧の海 金色の砂漠
「妃殿下……こちらの方はミスター・アライブ・キャラハンです。レイ国王陛下のお客様で、お怪我の療養に入国されました。さらには、ミシュアル国王陛下が特別に、このリゾート内での滞在を許可されたのです。お聞き及びではありませんか?」
舞のビキニ姿に仰天していたクロエだが、どうにか落ち着くと説明してくれた。
だが、全くの初耳で今度は舞が驚く番だ。
「え? ミスター荒井……? それって日本語の名前じゃ。って、怪我ぁ? なんで怪我なんか」
「荒井ではなく、英語名でアライブ・キャラハンです。キャラハンとお呼びください。ところで妃殿下、まずご質問の前にアバヤを身に着けていただけませんか? お美しいビキニ姿は充分に堪能させていただきました。ですが、ここはビーチではありません」
そんなことを言いながら、ヤイーシュはツカツカと部屋の中に入ってくる。
彼は舞が投げ捨てたアバヤを拾い、彼女の肩に掛けてくれた。
「あ、ありがと」
「相変わらず、破天荒な方だ。その分なら、この国でも何かしでかしたのではありませんか?」
青い瞳に室内の光が反射し、ギラッと煌いた。
(う……違うって言えない)
アジュール島のコテージでの一件を思い出し、口を閉じる。
(いや、でも……あれはティナにだって半分は責任があるような……)
自己弁護を思い浮かべる舞にヤイーシュは、
「本当に何かされたのですか!?」
舞のビキニ姿に仰天していたクロエだが、どうにか落ち着くと説明してくれた。
だが、全くの初耳で今度は舞が驚く番だ。
「え? ミスター荒井……? それって日本語の名前じゃ。って、怪我ぁ? なんで怪我なんか」
「荒井ではなく、英語名でアライブ・キャラハンです。キャラハンとお呼びください。ところで妃殿下、まずご質問の前にアバヤを身に着けていただけませんか? お美しいビキニ姿は充分に堪能させていただきました。ですが、ここはビーチではありません」
そんなことを言いながら、ヤイーシュはツカツカと部屋の中に入ってくる。
彼は舞が投げ捨てたアバヤを拾い、彼女の肩に掛けてくれた。
「あ、ありがと」
「相変わらず、破天荒な方だ。その分なら、この国でも何かしでかしたのではありませんか?」
青い瞳に室内の光が反射し、ギラッと煌いた。
(う……違うって言えない)
アジュール島のコテージでの一件を思い出し、口を閉じる。
(いや、でも……あれはティナにだって半分は責任があるような……)
自己弁護を思い浮かべる舞にヤイーシュは、
「本当に何かされたのですか!?」