紺碧の海 金色の砂漠
~*~*~*~*~
クアルン国王専用機の窓からアズルブルーの海が見える。
上から眺めると、本当に見事な“紺碧の海”が広がっていた。
「あ……ねえ、ヤイーシュは? そういえば見かけなかったけど」
「ヤイーシュは手続き上、日本滞在中なのだ。いったん日本に戻り、怪我が治癒しだい、クアルンに帰国することになった」
ミシュアル国王の説明を聞き、舞は素直にうなずいた。
ちなみにターヒルは、ダーウードらの取調べに立会うという。可能なら引渡しまでアズウォルドに滞在する予定らしいが……。もちろん、シャムスも一緒だ。
どうやら、今回の件でずいぶん酷い目に遭ったヤイーシュとターヒルに、長期休暇の意味らしい。
そんなに長くなると舞に迷惑をかける。一緒に戻ると言いはじめたシャムスに、舞が『正妃命令』を出し、アズウォルドに残るよう言ったのだった。
「ねぇ、アルって、死にかけて丸くなった?」
「……舞、アレは誤報と説明したであろう。私は死にかけてなどおらぬ」
「でも、ティナにも謝ってくれたし……それに、レイ陛下との握手だって……」
言ったあとで舞はハッとした。
(わ、わたしってば……なんか余計なこと言ったかも)
案の定、ミシュアル国王は手にした書類をパタンとたたみ、専用席から立ち上がる。
クアルン国王専用機の窓からアズルブルーの海が見える。
上から眺めると、本当に見事な“紺碧の海”が広がっていた。
「あ……ねえ、ヤイーシュは? そういえば見かけなかったけど」
「ヤイーシュは手続き上、日本滞在中なのだ。いったん日本に戻り、怪我が治癒しだい、クアルンに帰国することになった」
ミシュアル国王の説明を聞き、舞は素直にうなずいた。
ちなみにターヒルは、ダーウードらの取調べに立会うという。可能なら引渡しまでアズウォルドに滞在する予定らしいが……。もちろん、シャムスも一緒だ。
どうやら、今回の件でずいぶん酷い目に遭ったヤイーシュとターヒルに、長期休暇の意味らしい。
そんなに長くなると舞に迷惑をかける。一緒に戻ると言いはじめたシャムスに、舞が『正妃命令』を出し、アズウォルドに残るよう言ったのだった。
「ねぇ、アルって、死にかけて丸くなった?」
「……舞、アレは誤報と説明したであろう。私は死にかけてなどおらぬ」
「でも、ティナにも謝ってくれたし……それに、レイ陛下との握手だって……」
言ったあとで舞はハッとした。
(わ、わたしってば……なんか余計なこと言ったかも)
案の定、ミシュアル国王は手にした書類をパタンとたたみ、専用席から立ち上がる。