白の恋
彼女の家の最寄り駅は
駅前が広いロータリーになっていて、
その周りを囲むような駅ビルには
様々な店が夜遅くまで営業しているので
駅前はいつも人通りが多かった。
その一角に、店休日でシャッターの下ろされてるところがあった。
いつもはそんな場所があると
ストリートミュージシャンがけたたましい声をあげ
楽器を演奏する光景が見られたりするのだけれど、今日はそこには小さな長机にきれいに並べられたアクセサリーが陣取っていた。
いつもなら素通りするはずなのに
なんだか無意識に足が向いてしまった。
客の存在に気付いた
長髪に深く帽子を被った店員が
さりげなく近寄ってきた。
どれも一点モノだというアクセサリーを前に
シロのあの細い白い指にこの
真っ青な大きな石のついた指輪を想像していた。
…うん。きっと似合う。
何もない日なのに
こんなプレゼントを買うのは初めてだった。
シロも変に思うだろうな…
無意識に、繋ぎ止める”証”を
探していたのかもしれない。
細く華奢なその白い指にはめられ
青く光を放つのを想像するたびに
胸の奥に温かさを感じた。
駅前が広いロータリーになっていて、
その周りを囲むような駅ビルには
様々な店が夜遅くまで営業しているので
駅前はいつも人通りが多かった。
その一角に、店休日でシャッターの下ろされてるところがあった。
いつもはそんな場所があると
ストリートミュージシャンがけたたましい声をあげ
楽器を演奏する光景が見られたりするのだけれど、今日はそこには小さな長机にきれいに並べられたアクセサリーが陣取っていた。
いつもなら素通りするはずなのに
なんだか無意識に足が向いてしまった。
客の存在に気付いた
長髪に深く帽子を被った店員が
さりげなく近寄ってきた。
どれも一点モノだというアクセサリーを前に
シロのあの細い白い指にこの
真っ青な大きな石のついた指輪を想像していた。
…うん。きっと似合う。
何もない日なのに
こんなプレゼントを買うのは初めてだった。
シロも変に思うだろうな…
無意識に、繋ぎ止める”証”を
探していたのかもしれない。
細く華奢なその白い指にはめられ
青く光を放つのを想像するたびに
胸の奥に温かさを感じた。