白の恋

湯月の根底にある私と
私の根底にある湯月は同じだった。


身体を重ねているときも、
離れているときも、

いつもお互いの温度をどこかに感じていた。


私も湯月も二人でいることが
当たり前で、自然なことだった。



宇宙服なしで宇宙では暮らせないし、
酸素ボンベがなければ海中にはいられない。



お互いの存在がなければ
きっと…呼吸すらできなくなる。



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