君ノ色。
*第一章*
はじまりの出会い
例えば。
今、この教室の教卓に座っている担任の高宮は、単純な「群青色」
今、僕の隣の席に座っている親友の小竹采果は、森の木々が紅葉しているような「旬色」
僕、安富優はヒトの『色』を見出すことができる。
とは言っても、見えてしまうのだ。
このような『色』は、音が発しているのだろう。
ヒトが話したり、歌ったりと、声から感じることができる。
どうやらこんな僕はヒトから見て、特別のようで・・・
かといって直したいなどとは思わない。
直したいとは思わないでも、自分のことだ。気にはなる。
この症状(?)は、生まれたときからのものではなく、中学に入った頃からのもので、そのときに一度調べたことがあった。