恋愛恐怖症
トントン…。
部屋の窓の外から何か聞こえた。
「な…何っ??」
鍵ちゃんと閉めたから大丈夫っ!!
トントン…。
私はそっとカーテンを開けた。
「よっ!!」
「キャー!!!」
私は思わず悲鳴をあげてしまった。
「おいっ!俺だよっ!!」
「えっ??」
よく見ると、翼だった。
「な、なんで!!」
「すごいだろ〜!!俺の部屋から、お前の部屋の窓とどくんだぜ」
翼は、身を乗り出して私の部屋の窓を触ろうとした。
「ちょ、ちょっと危ないじゃん!!」
「大丈夫っ!!下、屋根だから!!」
何だろう…不思議だな。
男と話す時、いつも体が震えて立ってもいられないのに…。
翼と話しても、震えない。