龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
「ひっどーい! からかったの?」


ブーってふくれると、亜由美が人差し指でわたしの頬を突っついた。


「ホント、騙されやすい子ね。圭吾さんじゃなくても心配するわね」


「手間がかかる分、可愛いんじゃないの?」

美幸がケラケラと笑う。

「あの圭吾さんをオロオロさせるんだから、志鶴はある意味大物よ」


わたしは両手を投げ出して、グッタリと机の上に突っ伏した。


あんた達――ホントに同い年?

三年くらいサバ読んでない?




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