龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
あー、何か申し訳ない。

圭吾さん、司先生に怒るんだろうな。


「片岡先生、わたしは保護者と一緒にまた後で来ます。それまで三田さんについていて下さい」

司先生が言った。


「分かりました」


「僕、もう少し一緒にいてあげようか?」

悟くんが期待を込めて言う。


「おまえは教室に戻りなさい」


悟くんは文字通りつまみ出された。


「ケチ。じゃあまた後でね、しづ姫」


ドアが閉まり、保健室は急に静かになった。


「さて、と」

片岡先生はわたしの足に湿布を貼りながら言った。

「三田志鶴さん――だね?」


わたしは頷いた。


「雷恐怖症だそうね。気分が悪くなるのかな?」


「そうです」


何で知ってるの??
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