龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
片岡先生は湿布を貼り終えると、椅子を持って来てわたしの前に座った。
「ここに赴任した初日に、校長から『特別に配慮してほしい生徒がいる』と言われたの。重度の雷恐怖症だから、保健室に来た場合は休ませて欲しいってね」
あー、そういう事か
「それ以外でも、あなたに何かあれば必ず校長に報告するように言われている。親は金持ちのモンスターペアレントか何か?」
遠慮のない言葉に、思わず笑ってしまった。
「親は海外赴任中です。代わりの保護者が何て言うか……過保護ぎみで」
「なるほど」
「先生は、ここの出身じゃないんですね」
「うん。大学時代の友人がここの出身でね。空きがあるからって勧めてくれた」
「わたしも去年来たばっかりです。ここ、小さいけどいい所なんですよ」
わたしがそう言うと、先生はふふっと笑った。
なぁに?
「あなたは、ここで幸せなんだね。幸せだと、どんな場所でも世界で1番いい所だと思えるものよ」
そうかも
「ここに赴任した初日に、校長から『特別に配慮してほしい生徒がいる』と言われたの。重度の雷恐怖症だから、保健室に来た場合は休ませて欲しいってね」
あー、そういう事か
「それ以外でも、あなたに何かあれば必ず校長に報告するように言われている。親は金持ちのモンスターペアレントか何か?」
遠慮のない言葉に、思わず笑ってしまった。
「親は海外赴任中です。代わりの保護者が何て言うか……過保護ぎみで」
「なるほど」
「先生は、ここの出身じゃないんですね」
「うん。大学時代の友人がここの出身でね。空きがあるからって勧めてくれた」
「わたしも去年来たばっかりです。ここ、小さいけどいい所なんですよ」
わたしがそう言うと、先生はふふっと笑った。
なぁに?
「あなたは、ここで幸せなんだね。幸せだと、どんな場所でも世界で1番いい所だと思えるものよ」
そうかも