龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
もうこんな事はこれっきりにしよう。
一人になったわたしは、そう決心した。
わたしは圭吾さんを支えるような人になりたいんだから、
圭吾さんに心配かけて、こんな手間をかけさせて、大切にされている事を確かめるなんてダメだ。
優月さんは圭吾さんの思い出だもの、ちょっとくらい優しい顔になっても我慢しなきゃ。
ポケットからティッシュを取り出して、涙を拭いて鼻をかむ。
あー、カッコ悪っ
すっきりした鼻をついて、あの桜の匂いがした。
ドキリとした。
目を上げるのが怖い。
圭吾さん、早く戻って来て。
俯いたわたしの視界に、黒いモノが飛び込んで来た。
うわっ!
黒髪の女の子が、わたしを不思議そうに見ていた。
小学生くらいだろうか。
整った綺麗な顔立ちの子だ。
一人になったわたしは、そう決心した。
わたしは圭吾さんを支えるような人になりたいんだから、
圭吾さんに心配かけて、こんな手間をかけさせて、大切にされている事を確かめるなんてダメだ。
優月さんは圭吾さんの思い出だもの、ちょっとくらい優しい顔になっても我慢しなきゃ。
ポケットからティッシュを取り出して、涙を拭いて鼻をかむ。
あー、カッコ悪っ
すっきりした鼻をついて、あの桜の匂いがした。
ドキリとした。
目を上げるのが怖い。
圭吾さん、早く戻って来て。
俯いたわたしの視界に、黒いモノが飛び込んで来た。
うわっ!
黒髪の女の子が、わたしを不思議そうに見ていた。
小学生くらいだろうか。
整った綺麗な顔立ちの子だ。