龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
3
「あー、実は昼休みに相談しようと思ってたの。でも、その前に怪我しちゃったから」
わたしは何気なさを装いながら言った。
「滝田が妙な事を言ってたよ。あの時、階段の上にピンク色の着物の人影が見えたって」
『あれ』だ!
美幸も見たんだ。
「えーと……明日……じゃない……明日は学校休むから、明後日のお昼に話すね」
「何の話だ?」
わたしの横に座っていた圭吾さんが聞いた。
そうよね。
普通聞くわよね。この状況なら。
「僕に相談事があるんだって。今でもいいよ」
悟くんはニッコリと笑って言った。
綺麗な天使の笑顔――だけど、明らかに意地悪してるっ!
「へえ。僕の事なら気にしないで、今、相談したら?」
け、圭吾さん、その猫撫で声、思いっきり怖いんですけど!
「や、やっぱ学校でっ!」
あ、声が上ずった……
わたしは何気なさを装いながら言った。
「滝田が妙な事を言ってたよ。あの時、階段の上にピンク色の着物の人影が見えたって」
『あれ』だ!
美幸も見たんだ。
「えーと……明日……じゃない……明日は学校休むから、明後日のお昼に話すね」
「何の話だ?」
わたしの横に座っていた圭吾さんが聞いた。
そうよね。
普通聞くわよね。この状況なら。
「僕に相談事があるんだって。今でもいいよ」
悟くんはニッコリと笑って言った。
綺麗な天使の笑顔――だけど、明らかに意地悪してるっ!
「へえ。僕の事なら気にしないで、今、相談したら?」
け、圭吾さん、その猫撫で声、思いっきり怖いんですけど!
「や、やっぱ学校でっ!」
あ、声が上ずった……