龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
「諦めなよ、しづ姫」
悟くんがニヤニヤ笑う。
「滝田が『見た』って言うんだから、また人じゃないもの絡みのトラブルだろ? 手に負えなくなる前に、圭吾にも聞いてもらった方がいい」
「『また』って何よ」
強気で言ったものの、思い当たる節がないわけではない。
続く言葉が、どんどん言い訳じみていく。
「そんなにいつもトラブってない……と思うんだけど。それに、たいした事じゃないかもしれないし……」
「それは話を聞いてから決めるよ」
圭吾さんは、椅子の背にもたれるように座り直した。
あー、何か話しづらい……
何を言ったとしても、圭吾さんに怒られる事はないって分かってる。
でも、今まで黙ってたことをどう言い訳したらいいの?
「志鶴ちゃん、コーラのおかわりはいかが?」
彩名さんが優しく言った。
「いただきます」
わたしの差し出したグラスにコーラを注いだ後、彩名さんはチラッと圭吾さんを見た。
「圭吾、その顔、怖くてよ」
悟くんがニヤニヤ笑う。
「滝田が『見た』って言うんだから、また人じゃないもの絡みのトラブルだろ? 手に負えなくなる前に、圭吾にも聞いてもらった方がいい」
「『また』って何よ」
強気で言ったものの、思い当たる節がないわけではない。
続く言葉が、どんどん言い訳じみていく。
「そんなにいつもトラブってない……と思うんだけど。それに、たいした事じゃないかもしれないし……」
「それは話を聞いてから決めるよ」
圭吾さんは、椅子の背にもたれるように座り直した。
あー、何か話しづらい……
何を言ったとしても、圭吾さんに怒られる事はないって分かってる。
でも、今まで黙ってたことをどう言い訳したらいいの?
「志鶴ちゃん、コーラのおかわりはいかが?」
彩名さんが優しく言った。
「いただきます」
わたしの差し出したグラスにコーラを注いだ後、彩名さんはチラッと圭吾さんを見た。
「圭吾、その顔、怖くてよ」