龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
「うーん」
悟くんが腕組みしながら唸る。
「今日は後ろから押されたんだね? バスから転げ落ちた時は?」
「足元に何かあって、躓いたような感じがした」
「どんどんエスカレートしてるなぁ。しづ姫、どこかで桜を触った?」
「ううん」
「今年、桜を見たのはどこ?」
「えーと……学校と、小学校の近くの公園と、神社と……」
わたしの足元でペロが『ワン』と一吠えした。
「ああ、そうそう。ペロをもらいに行った時」
圭吾さんが、わたしの方に身を乗り出した。
「いつ?」
「圭吾さんとペロを見に行く前。ほら、圭吾さん、要さんとお話ししてたでしょ? あの時に見たわ。花は咲いてなかったけど、あれ桜でしょ?」
「近くには行ってなかったよね?」
わたしは頷いた。
悟くんが腕組みしながら唸る。
「今日は後ろから押されたんだね? バスから転げ落ちた時は?」
「足元に何かあって、躓いたような感じがした」
「どんどんエスカレートしてるなぁ。しづ姫、どこかで桜を触った?」
「ううん」
「今年、桜を見たのはどこ?」
「えーと……学校と、小学校の近くの公園と、神社と……」
わたしの足元でペロが『ワン』と一吠えした。
「ああ、そうそう。ペロをもらいに行った時」
圭吾さんが、わたしの方に身を乗り出した。
「いつ?」
「圭吾さんとペロを見に行く前。ほら、圭吾さん、要さんとお話ししてたでしょ? あの時に見たわ。花は咲いてなかったけど、あれ桜でしょ?」
「近くには行ってなかったよね?」
わたしは頷いた。