龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
4
「しづ姫、その式、間違ってるよ」
悟くんがシャープペンシルでわたしのノートを指した。
「どこ? どれ? この方程式じゃないの?」
「君がたぶん考えている方程式で合ってるけど、bの二乗が抜けている」
オーマイガッ!
初歩的なミスじゃん!
いつもの事だけど、圭吾さんの『すぐに帰って来る』っていうのは、あまりあてにならない。
結局、彩名さんが悟くんのお家に電話をかけて、悟くんはうちに泊まる事になった。
せっかくだから、母屋の居間で宿題を教えてもらってる。
なんてったって、悟くんは特進のAクラスだもん。
「圭吾さん、遅いね」
わたしはノートを書き直しながら言った。
もう夜の十時半だ。
彩名さんはアトリエに戻ったし、伯母様ももう休むからとお部屋に行った。
「何を手こずってるんだか」
悟くんが頬杖をつく。
「あの木、本当にもうダメなのかなぁ」
悟くんがシャープペンシルでわたしのノートを指した。
「どこ? どれ? この方程式じゃないの?」
「君がたぶん考えている方程式で合ってるけど、bの二乗が抜けている」
オーマイガッ!
初歩的なミスじゃん!
いつもの事だけど、圭吾さんの『すぐに帰って来る』っていうのは、あまりあてにならない。
結局、彩名さんが悟くんのお家に電話をかけて、悟くんはうちに泊まる事になった。
せっかくだから、母屋の居間で宿題を教えてもらってる。
なんてったって、悟くんは特進のAクラスだもん。
「圭吾さん、遅いね」
わたしはノートを書き直しながら言った。
もう夜の十時半だ。
彩名さんはアトリエに戻ったし、伯母様ももう休むからとお部屋に行った。
「何を手こずってるんだか」
悟くんが頬杖をつく。
「あの木、本当にもうダメなのかなぁ」