龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
課外授業~命の声
1
どうしよう、圭吾さんは留守なのに。
「『何か入り込んだ』の『何か』って何?」
「少なくとも人間じゃあないみたいだね。音が違う」
音?
音なんてしてる?
「しづ姫には聞こえないよ。ペロには聞こえたようだけど」
「ど、どうしたらいいの? 探して追い出す?」
「家の中までは入って来ないよ」
「ホント?」
「たぶん」
たぶん―――――っ?!
「冗談だよ」
ホッとしたのもつかの間だった。
「敷地にだって勝手に入り込めないはずなんだから、家の中まで入って来ても不思議じゃない」
冗談ってそっち?!
憤慨すると、悟くんはニヤッと笑って、『怖くなくなったろ?』って言った。
「ひどい」
わたしは笑った。
「『何か入り込んだ』の『何か』って何?」
「少なくとも人間じゃあないみたいだね。音が違う」
音?
音なんてしてる?
「しづ姫には聞こえないよ。ペロには聞こえたようだけど」
「ど、どうしたらいいの? 探して追い出す?」
「家の中までは入って来ないよ」
「ホント?」
「たぶん」
たぶん―――――っ?!
「冗談だよ」
ホッとしたのもつかの間だった。
「敷地にだって勝手に入り込めないはずなんだから、家の中まで入って来ても不思議じゃない」
冗談ってそっち?!
憤慨すると、悟くんはニヤッと笑って、『怖くなくなったろ?』って言った。
「ひどい」
わたしは笑った。