龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
「もう!」
和子さんがふふふと笑った。
「きっと遊んでいるつもりなのですよ」
「やっぱりビシッとしつけなきゃダメなのね」
わたしがそう言った途端、和子さんと悟くんが吹き出した。
何よ?
「いや、別に」
悟くんが笑いを堪えながら言った。
分かってるわよ。
わたしには出来ないと思ってるんでしょう?
ふん
子犬くらい、しつけられるんだから。
曲がり角を曲がると、ずっと先でペロが何かにじゃれついているのが見えた。
何か布の塊のようだ。
「ペロ、おいで」
体を少し屈めて手を差し出すと、今度こそペロはわたしに向かって走り寄って来る。
どこからかその時、フワッと香りが漂った。
「悟くん、桜の匂いがする」
和子さんがふふふと笑った。
「きっと遊んでいるつもりなのですよ」
「やっぱりビシッとしつけなきゃダメなのね」
わたしがそう言った途端、和子さんと悟くんが吹き出した。
何よ?
「いや、別に」
悟くんが笑いを堪えながら言った。
分かってるわよ。
わたしには出来ないと思ってるんでしょう?
ふん
子犬くらい、しつけられるんだから。
曲がり角を曲がると、ずっと先でペロが何かにじゃれついているのが見えた。
何か布の塊のようだ。
「ペロ、おいで」
体を少し屈めて手を差し出すと、今度こそペロはわたしに向かって走り寄って来る。
どこからかその時、フワッと香りが漂った。
「悟くん、桜の匂いがする」