龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
松子さんは引退した獣医さんで、病院を息子さんに譲って、アイちゃんと二人でここで暮らしてるのだという。
「まあ、このシェルターは道楽だよ」
松子さんはカラカラと笑って言った。
「ここはあたしの実家の跡でね、あたしの父親ってのも道楽みたいにここで牛飼いをしてたのさ」
「あたしもね、獣医さんになるんだ。それから要ちゃんの奥さんになる」
アイちゃんは要さんにしがみついて言った。
はいはい
盗らないわよ
「お前が獣医になる頃にゃ、要は中年親父だよ」
松子さんが容赦なく言った。
「中年親父だっていい!」
「モテているんだか、けなされているんだか、分からんな」
要さんは苦笑した。
その後見せてもらった犬や猫は、どの子も人懐っこくて可愛いかった。
要さんのおすすめは、白い靴下を履いたような黒い子犬だった。
「豆柴と何か分からない奴のミックスだ。トイレの躾もできてるし、吠え癖もないから育てやすいと思うよ」
「まあ、このシェルターは道楽だよ」
松子さんはカラカラと笑って言った。
「ここはあたしの実家の跡でね、あたしの父親ってのも道楽みたいにここで牛飼いをしてたのさ」
「あたしもね、獣医さんになるんだ。それから要ちゃんの奥さんになる」
アイちゃんは要さんにしがみついて言った。
はいはい
盗らないわよ
「お前が獣医になる頃にゃ、要は中年親父だよ」
松子さんが容赦なく言った。
「中年親父だっていい!」
「モテているんだか、けなされているんだか、分からんな」
要さんは苦笑した。
その後見せてもらった犬や猫は、どの子も人懐っこくて可愛いかった。
要さんのおすすめは、白い靴下を履いたような黒い子犬だった。
「豆柴と何か分からない奴のミックスだ。トイレの躾もできてるし、吠え癖もないから育てやすいと思うよ」