龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
今度は責任重大


わたしは深呼吸して、校長室の重そうな木製のドアをノックした。


――どうぞ


「失礼します」


わたしがドアを開けると、司先生は立ち上がった。


「志鶴さん? 何かありましたか?」


「いえ、あの、今日はお花見の事で来ました」


「ああ……要から聞いていますよ――中へどうぞ」


わたしは校長室の中に入り、司先生の机の前に立った。


「土曜日にやるそうですね」


「はい。それで、司先生にお願いがあって来ました」


「何でしょう?」


「土曜日、来て下さい。優月さんも一緒に」


司先生は怯んだように見えた。

顔色ひとつ変えなかったけれど。


「いや、それは……」

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