龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
「志鶴さん」


校長室を出て行こうとするわたしに、司先生は声をかけた。


「はい?」


わたしが振り返ると、司先生は手紙を見つめたままポツリと言った。


「ありがとう」


「どういたしまして」


わたしは校長室のドアを静かに閉めた。





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