龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
3
司先生の車の横に、もう一台車が停まった。
ドアが開いて、助手席側から背の高いパンツスタイルの女性が降りた。
片岡先生だ。
運転席から降りて来たのは、デニムのロングスカートを着た女性――きっと先生のお友達だろう。
驚いた事に、後部座席からも人が降り立った。
わたしに手を振っている。
「美幸だ!」
亜由美もいる。
わたしは美幸達の方に小走りで近づいた。
「二人とも来ないって言ってたくせに!」
わたしは、はしゃぐように美幸に抱き着いた。
「亜由美に説得されたのよ。ただでご馳走を食べられるのに馬鹿みたいって」
「言ってくれれば迎えに行ったのに」
「あんたと圭吾さんには準備があるでしょ。だから片岡先生にお願いしたの」
片岡先生とお友達が顔を見合わせて笑った。
「あれ、『お願い』って言うの?」
片岡先生が可笑しそうに言った。
「わたしのアパートの前でヒッチハイクをしたように見えたけど」
ドアが開いて、助手席側から背の高いパンツスタイルの女性が降りた。
片岡先生だ。
運転席から降りて来たのは、デニムのロングスカートを着た女性――きっと先生のお友達だろう。
驚いた事に、後部座席からも人が降り立った。
わたしに手を振っている。
「美幸だ!」
亜由美もいる。
わたしは美幸達の方に小走りで近づいた。
「二人とも来ないって言ってたくせに!」
わたしは、はしゃぐように美幸に抱き着いた。
「亜由美に説得されたのよ。ただでご馳走を食べられるのに馬鹿みたいって」
「言ってくれれば迎えに行ったのに」
「あんたと圭吾さんには準備があるでしょ。だから片岡先生にお願いしたの」
片岡先生とお友達が顔を見合わせて笑った。
「あれ、『お願い』って言うの?」
片岡先生が可笑しそうに言った。
「わたしのアパートの前でヒッチハイクをしたように見えたけど」