龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
「ええ。わたしは数字に強いから、合ってると思うんですよね」
「東京に出たいとか思わないの?」
「全然。どうしてですか?」
「美月、綺麗だし、モデルとか女優になれるんじゃない?」
「うーん……憧れないって言ったら嘘になりますけど、わたしはこの町を出たくないんです。ほら、他所には龍がいないでしょ?」
「そうだった」
わたしは額に手をやって言った。
「あんたが龍ヲタクだっていうの忘れてた」
『龍』とは、この町に棲息する翼のある爬虫類の事で、龍神様の使いだと言われている。
美月と大輔くんは、龍を競わせる伝統競技『闘龍』の競技者なのだ。
「やだなあ。三田先輩も同じじゃないですかぁ」
わたしも闘龍はやるけどさ
自宅で龍を人工孵化させるあんたには、負けるわよ。
でも
みんな意外と将来の事、考えてるんだな……
「東京に出たいとか思わないの?」
「全然。どうしてですか?」
「美月、綺麗だし、モデルとか女優になれるんじゃない?」
「うーん……憧れないって言ったら嘘になりますけど、わたしはこの町を出たくないんです。ほら、他所には龍がいないでしょ?」
「そうだった」
わたしは額に手をやって言った。
「あんたが龍ヲタクだっていうの忘れてた」
『龍』とは、この町に棲息する翼のある爬虫類の事で、龍神様の使いだと言われている。
美月と大輔くんは、龍を競わせる伝統競技『闘龍』の競技者なのだ。
「やだなあ。三田先輩も同じじゃないですかぁ」
わたしも闘龍はやるけどさ
自宅で龍を人工孵化させるあんたには、負けるわよ。
でも
みんな意外と将来の事、考えてるんだな……