龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
「サンキュー、彩名。相変わらず酷い味だね、これ」
「コーヒーじゃないの?」
わたしは思わず聞いた。
「薬草茶よ」
彩名さんは、圭吾さんから空のカップを受け取りながら答えた。
「心を落ち着かせる効果があるの」
「効き目は抜群だよ。志鶴も飲んでみる?」
圭吾さんがわたしを見上げて言った。
「酷い味って言わなかった?」
「すごく苦い」
「じゃあ、いらない」
圭吾さんは優しく微笑んで、細長い箱をわたしの膝の上にポンと乗せた。
「志鶴にはこっちの方が効くかな?」
えっ? 今、どこから出したの?
っていうか、チョコレート?
キャーッ! 嬉しい!
「圭吾さん、大好き!」
後ろから抱きつくと、『すごい効き目』って圭吾さんがおかしそうに言った。
「コーヒーじゃないの?」
わたしは思わず聞いた。
「薬草茶よ」
彩名さんは、圭吾さんから空のカップを受け取りながら答えた。
「心を落ち着かせる効果があるの」
「効き目は抜群だよ。志鶴も飲んでみる?」
圭吾さんがわたしを見上げて言った。
「酷い味って言わなかった?」
「すごく苦い」
「じゃあ、いらない」
圭吾さんは優しく微笑んで、細長い箱をわたしの膝の上にポンと乗せた。
「志鶴にはこっちの方が効くかな?」
えっ? 今、どこから出したの?
っていうか、チョコレート?
キャーッ! 嬉しい!
「圭吾さん、大好き!」
後ろから抱きつくと、『すごい効き目』って圭吾さんがおかしそうに言った。