龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
「圭吾さん、変じゃありません?」
要さんはクスッと笑って、入口の扉を開けた。
「あいつは、いつも変だよ――はい、どうぞ」
要さんが扉を押さえていてくれる。
わたしは軽く頭を下げて中に入った。
犬達が一斉に吠え立て、わたしはびっくりして要さんにしがみついた。
「みんな繋がれているから、大丈夫」
要さんが優しく言う。
「犬は怖いから吠えるんだ。ほら、あいつを見てごらん」
要さんが指さす方を見ると、大きなラブラドールレトリバーが檻の中でゆったりと寝そべって尻尾を振っていた。
ライオンみたい。
「あいつは頭がいいから、志鶴ちゃんが怖い人じゃないってちゃんと分かっている」
うん……なんかそうみたい
「小さい犬はいないんですか?」
「いるよ。小型犬と猫はあっちのプレハブ小屋の中だ」
わたしが動くと、犬達がまた一斉に吠えだした。
要さんはクスッと笑って、入口の扉を開けた。
「あいつは、いつも変だよ――はい、どうぞ」
要さんが扉を押さえていてくれる。
わたしは軽く頭を下げて中に入った。
犬達が一斉に吠え立て、わたしはびっくりして要さんにしがみついた。
「みんな繋がれているから、大丈夫」
要さんが優しく言う。
「犬は怖いから吠えるんだ。ほら、あいつを見てごらん」
要さんが指さす方を見ると、大きなラブラドールレトリバーが檻の中でゆったりと寝そべって尻尾を振っていた。
ライオンみたい。
「あいつは頭がいいから、志鶴ちゃんが怖い人じゃないってちゃんと分かっている」
うん……なんかそうみたい
「小さい犬はいないんですか?」
「いるよ。小型犬と猫はあっちのプレハブ小屋の中だ」
わたしが動くと、犬達がまた一斉に吠えだした。