龍とわたしと裏庭で⑥【高3新学期編】
二人とも、ものすごーく失礼よ。


「うーん……何か憑いてる風でもないけど。圭吾さんに言った?」


「ううん」

わたしは首を横に振った。

「家では匂いしないし。それに最近の圭吾さん、ものすごく神経質なの。ほら、この間、わたしが派手にコケたでしょ? あれからずっと」


これ以上、壊れ物みたいに扱われたら堪んない。


「悟くんに相談したら?」

美幸が言う。


亜由美も頷いた。


うーん……


「たいした事なかったら、内緒にしてくれるわよ」


「でも、何か――例えば変なモノに取り憑かれてたりしたら?」


「そうなってても圭吾さんに隠す気?」

美幸が呆れたように言った。

「後でばれたら、家に閉じ込められるよ」


やっぱり、そう思う?


「分かった。お昼休みに話してみる」

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