☆甘い授業と俺☆
二つの思い Side瑞樹
「私…先生が好き…。」
…璃優なのか……?
「璃優…?」
「私、声出るようになったの。今日。」
まじで…?
今泣いていたからもあって、
ちょっと鼻にかかった声。
かわいい声。
口調もはっきりしていて、しゃべり方もおしとやかな感じだった。
「それを、田中さんと報告しにいったとき、婚約者の話をしていて、正直驚いた。」
「…うん」
璃優が話してる。
「その会話を聞いたとたん、聞きたくなくて、逃げ出したくなった。だから逃げた。」
うん。
「でも、どこに行っていいのかわからなくなった。
だから、ここに入った。
心細くて…ばれたくなくて逃げたのに、先生に見つけてもらいたくて…。
でも、ほんとに見つかったから、ビックリした。」
「うん。」
璃優の話を聞く。
璃優…。
愛しくて仕方がなかった。