☆甘い授業と俺☆
事実 Side璃優
「話さなきゃなって思ってた。もう、その時だね…。」
私は、先生と二人きりの病室で…
こんな静かな場所で。
話すことを決意した。
「璃優…。無理に言わなくていいからな?」
先生は優しい言葉をかけてくれる。
私…今まで言えなかったのに…。
言わなきゃいけないのに…。
「長くなるんだけどね…。」
そう告げてから、話し出した。
私の家族は、私が小さい頃から、
決して仲が良い家族ではなかった。
お父さん…あの、今日も来た人ね?
お父さんは大工の仕事。
お父さんのお父さん。
つまり私の父方のおじいちゃんが、大工を建設していて、まぁそのままお父さんが跡継ぎだった。
だから大工をやってる。
でも大工って、雨の日は仕事がないの。
だから雨の日は基本、お父さんは家にいた。
お母さんはお父さんと結婚するまで、クラブで働いていた。
けど…お父さんと結婚して、クラブで働くのをやめた。
その後、お兄ちゃんと私を生んだ。