☆甘い授業と俺☆


「…」


「…」


夏井が璃優からの手紙を読んでいる。


その沈黙が俺には長く感じた。





「…だからなんですか?」


「え…?」


読み終えたのか、
突然夏井から話を振られた。


「こんな文で信じるんですか?」


…まぁ…
たしかにそうだよなぁ…


「俺は…確かに夏井の言うこと…。
正しいと思うよ。
でも、俺は璃優を信じたい。
裏切るようなことはしたくない。」


「とか言って…。
自分が裏切られてるじゃないですか!」


「ハハッ。」


「そんな…患者に尽くしすぎるのって…。
どうかと俺は思います。」


ハハッ。


本当に…できたやつだよな。
夏井は。

夏井の言っていることに、誤りはない。

てか、正しいことばかりだ。



< 226 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop