☆甘い授業と俺☆
「え?」
私は聞き返した。
「璃優。私には何も隠さずに何でも話してほしい!」
「…え?」
初め意味がわからなかった。
「璃優の辛そうな顔…見たくないの。」
「…私…そんな顔してた…?」
「うん」
うそっ。
全然自覚なかった。
「璃優はね、一人でいるとき、基本はたいがい一人で考えてるような顔をしてる。」
…そうだったんだ…。
自分なのに気づかなかった。
「私は璃優の悩みも相談も聞いてあげたい。
だって璃優が好きだから。
璃優が大切だからこそ…話してほしい。」
「…夏波…」
「璃優…」
夏波が手を繋いでくれた。
私は決心した。
だから、夏波には包み隠さず、
前の高校のことも。
家のことも。
病院のことも。
…瑞樹のことも。
すべて話した。
「璃優」
夏波は私を抱き締めてきた。
「夏波…」
「辛かったよね?
同情なんかじゃない。
私は璃優が大切だからね!
前の高校の子許せない!!」
「夏波…」