最寄り駅
「え?」
「ダメ?」
あたしは目を丸くしたまま固まった
目の前にいるのは匠
ホントに別れたのかど錯覚するほど、匠は自然体だった
「今日?」
「うん、放課後。空いてない?」
一体どうなってるんだろう
もうなにがなんだかわからない
「青葉にどうしても相談したいことあってさ
お願いっ、この通り!」
拝むように両手を合わせる匠
こう頼まれると断りにくい……。
「……わかった」
とうとうあたしは断ることができないまま頷いてしまった