雨が見ていた~Painful love~
は…??
キョウちゃんが…??
ますます意味が分からなくなって
イラつきが増してきて
「…なにそれ。」
プイッと顔を背けて仁くんに悪態をついていると
「15分くらい前かな?響弥から電話がかかってきたんだよ。“美織を迎えに行ってやってくれ”って。」
フフっと笑いながら、仁くんはさらりとこう言う。
さわやかな仁くんとをよそに怒りでいっぱいになる私の心。
なんなの!?
人をあそこまで貶(オトシ)めておいて
ギッタンギッタンに傷つけて。
“うれしい”とかワケわけわかんないコト言って、私のこと馬鹿にして笑ってたくせに、なんで仁くんに電話なんてするのよ!!
最後の最後に残った、良心ってやつ??
これで許してもらおうって魂胆なの!?
汚い!!
やり方が汚すぎるよ!!
ムカつく
本当にむかつく!!
イライラする気持ちは加速する一方。
目の前に巻き起こるこの事態は、偶然ではなく仕組まれたことなのだと思うとさらに怒りは加速する。