雨が見ていた~Painful love~
モノは言いよう、っていうけど……
それはちょっと強引すぎない!!?
そう思った私が
「ちょ、ちょっと待って!!」
口を挟むと
「往生際悪いよ?おねーさん。」
ドッカリとソファーに座って
893さんみたいに腕組みをしながら吉良光太郎は反論する。
「アンタ言ったよね?“どう伝えるかちゃんと考えてた”って。それは第一次審査はOKっていうのと同義語じゃね??」
――う、うぅ…!!
た、確かにそう受け取られてもおかしくはないけど…
あの時の私はよそ事を考えていたわけで、そこまで深く考えてたワケじゃないのよぅ!!
そんなことを思いながらも
まさか事実を伝える勇気は持てず
オロオロしながらどうしようかと迷っていると
「じゃ、決まりな!美織!!」
「え、えぇっ!!?」
「キラが希望してる企業はMETSERA(メトセラ)だ。
SKプロダクションとコネのある企業だろ??売り込みよろしく頼むな~っ!!」
「え、えぇぇぇぇぇ~~~っ!!?」
ガハハと笑いながら
龍おじさんが私の肩をバシンバシンと叩き出す。