雨が見ていた~Painful love~
「親友の恋を見守るのは親友の務めだかんな。とりあえず、困ったことがあるなら何でも言ってこい。……一応この俺様が協力してやっから。」
「キョウちゃん……。」
「うっさい。
あんま見んな。ブス!!」
鬼になったり
天使になったり
ちょっぴりアンニュイになったり
コロコロと違う表情を見せるキョウちゃん。
うーーん。
こういうとこは、可愛くて好きなんだけどな。
幼なじみで
弟で
ときどきお兄ちゃんで
時々、恋愛仙人みたいなキョウちゃん。
そんな悪魔で天使な幼なじみがとても愛しくなって
「ありがと、キョウちゃん。
キョウちゃんが幼なじみでよかった!キョウちゃん大好き!!」
そうニッコリと微笑むと
「アホか。
そんな恥ずかしいセリフ、公共の場で吐くんじゃねーよ!」
キョウちゃんは顔を真っ赤に染めながら、私の頭をコツンと小突いた。