雨が見ていた~Painful love~
.....sex
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漆黒の暗い闇
その闇の奥には黒豹のようなキョウちゃんの姿が見える。
――イヤダ…モウワタシニカカワラナイデ…
私をこれ以上傷つけないで!
これ以上私を壊さないで…!
そう思いながら身を小さくさせていると、温かい手が私の頭の上に置かれる。
大きくて温かくて、優しいぬくもりのある手のひら。
その手にゆっくりと撫でられていると、とても安心して、私は穏やかでゆったりした気持ちになっていく。
――キモチイイ…
誰なのかはわからない。
だけどその温かさに、ひどく安心した気持ちになる。
気が付くと…
怖いキョウちゃんはどこにもいなくなっていた。
――よかった……
安心して穏やかな眠りにつこうとすると
「……なんでだろうな…。」
遠くで誰かの声が聞こえてくる。
「向き合おうとすればするほど逃げていく。捕まえようとすればするほど、俺はお前を傷つける……。」
誰??
この優しい声はだれなんだろう……
「潮時…なのかな。
やっぱりオマエは俺のモノにはならないっていうことなのかな。」
手の持ち主は、何かを小さくつぶやいている。だけど、その言葉は私の耳には届かない。